航空無線(エアーバンド)を聴く醍醐味のひとつ「コールサイン」
コールサインというかっこいい響き。
コールサインとは空を飛んでいる航空機を安全確実に航空管制するために飛行機につけられた名前で世界の空でダブらないアルファベット+数字になってる。
「おーい、ANAさん着陸していいよ。」
コレだと飛んでるANAがみんな降りてきちゃう。
「ANA123、着陸していいよ。」コレならANA123便だけ着陸OK。オンリーワンな名前で識別するから航空管制官もパイロットも安全に管制・運航ができるのだ。
航空会社のコールサイン
民間機のコールサインは、エアライン+便名でオールニッポン・ワン・フォー・ゼロと聞こえたら全日空140便といった感じ。JALはジャパンエア、AirDoはエアドゥのように航空会社名がコールサインそのままのことが多いから聞いてるうちに自然と覚えてくる。
海外のエアラインも同じようにコールサインがあって国際空港の航空無線や東京コントロールを聴いていると海外エアラインのコールサインが頻繁に聴ける。航空会社によってはブリティッシュ=スピードバート、中華航空=ダイナスティーなど変わってるとこもあるので航空無線で初聴だと聞き逃しがちだけどフライトレーダー見ながらだとすぐに覚えちゃう。
ノーマルなコールサイン
航空会社の航空機でないときに一般的なのが機体番号=コールサイン。
日本の登録は JA○○○○ なのでジュリエット・アルファーxxxx とコールされる。
例えば、東京消防庁の消防ヘリ(JA119G)のコールサインは、ジュリエット(J)・アルファ(A)ー・ワン(1)・ワン(1)・ナイナー(9)・ゴルフ(G)と呼ばれる。
政府専用機のコールサイン
海外のVIPが来日するときに飛来するのが政府専用機。VIP機でも自由に飛ぶことはできないので政府専用機もコールサインで呼ばれて航空管制される。
誰もが聞いたことことあるアメリカ合衆国大統領専用機「エアフォース・ワン」 映画での話じゃなくてホントに「エアフォース・ワン」がコールサイン。アメリカ大統領が羽田空港から帰国するときに管制官が「Air force one, cleared for takeoff.」と聴こえたときは感激!
日本の政府専用機のコールサインは「ジャパンニーズ・エアフォース・ワン」 と呼ばれている。
総理大臣や皇室のVIPが搭乗していないときのコールサインは「シグナス」 シグナスとは白鳥座のこと。大きくて真っ白な機体はシグナスと呼ばれるに相応しい。
2019年に行われた即位の礼で海外から多くのVIPが参列。
それに伴ってVIPな政府専用機がたくさん飛来して航空ファンを熱狂。
航空無線でレアなコールサインを次々に聴くことができた。
世界の大統領の政府専用機らしく「〇〇ワン」というコールサインも多かった。
アメリカ軍のコールサイン
横田基地に飛来する航空機もすべてコールサインがある。
部隊ごとのコールサインはDBACKS(ディーバックス)、RAMPAGE(ランページ)などいちいちカッコいい。米軍のコールサインの中にはKANTO(カントー)、SUMO(スモウ)といった日本をインスパイヤしたコールサインもあって面白い。
世界中を飛び回るRCH(リーチ)、監視ミッションのSTAT(スタート)など任務によってコールサインが決まるケースもある。
管制官もパイロットもネイティブなので聞き慣れないとコールサインが分からないことが多いけど、〇△×ワンワンと聞こえたときは戦闘機のコールサインのことが多い。
自衛隊のコールサイン
自衛隊の航空機もいろいろなコールサインがある。
曲技飛行チーム、ブルーインパルスのコールサインはそのまま「ブルーインパルス」 6機いるのでブルーインパルス・ワン、ブルーインパルス・ファイブと機体のナンバーがコールサインになっている。
他の自衛隊機は洋風なコールサインが圧倒的に多いけどアキツ、アソ、フジなど首相や幕僚長が搭乗したときのだけのコールサインもあって興味深い。
航空無線の世界
航空無線はただ聞いているだけでも楽しいけどコールサインを知っているとさらに航空無線の世界に深入りしちゃう魅力がある。
ネットやアプリでも航空無線を聞けるから興味があったらでいろんなコールサインを聴いてみて。ただ聴いてるだけじゃなくてフライトレーダーだと臨場感があっておすすめだ。わからないコールサインが出てきたらグーグルで探すと結構見つかるよ。