お江戸フォントを小粋に使いわけ。3つの書体の見分け方
街角のいたるところで見かけるお江戸感のあるフォント
相撲、歌舞伎、落語、お祭でよく見かける文字はカワイイ!カッコイイ!
どれもは同じように見えるけど、種類があってそれぞれ決まった名前と用途があります。
江戸文字の種類はざっくりと相撲文字、寄席文字、芝居文字、籠文字の4種類。
それぞれの特徴を解説。
粋な使い方ができるように違いを簡単にレクチャーします。
相撲文字(根岸流)
根岸流と呼ばれる書体。
大相撲の番付表や本日の取り組みでお馴染み。
直線的なラインで隙間が少なく書かれるのが特徴で江戸文字の中では読みやすい。
籠文字
装飾的なつくりの書体。
提灯や千社札の文字としてお馴染み。くっきりとしていて視覚性が高く読みやすくなっています。輪郭を描き中を塗りこんで書いていくためにメリハリのある四角い太字が特徴。
寄席文字(橘流)
寄席にビラで人を集めるための書体。
落語でお馴染み。
余白は空席、空きがないことを願い文字間隔はぴっちり詰まっている。
さらに縁起をかついて横線は右肩上がり、太く一定でかすれない文字が特徴
芝居文字(勘亭流)
柔らかく丸みのある書体。
歌舞伎でお馴染みの勘亭流。
ビジュアル優先の書体で読みにくいところも粋!? 千客万来を願い字のハネは全て内向きなのが特徴。
4書体を見比べ
江戸文字の4書体の違いを知ってから同じ文字を見比べてみると印象がかわります。
相撲文字
大相撲の立行司、木村庄之助の名前は相撲字で決まり。番付表も作るときも相撲文字がぴったりです。
籠文字
半纏や纏、提灯などの書体なら籠文字。
現代の火消し、東京消防庁には籠文字がよく似合います。
東京消防庁風のフォントは、スーラを使うとそっくりです。
寄席文字
笑点、大喜利といった落語な書体は寄席文字。
勘亭流
銀座っぽい雰囲気のある勘亭流。
江戸文字のまとめ
江戸文字の相撲文字・寄席文字・居文字・籠文字を並べて見比べると使い方によっては、しっくりこない書体もあります。
使うシーンにぴったりと似合う江戸文字を使って小粋に使い分けてください。