地球深部探査船『ちきゅう』が待望の一般公開
海洋研究開発機構(JAMSTEC)の『ちきゅう』が和歌山の新宮港で一般公開。
おとなの社会見学としては外せないイベントである。
港に近づくと青色のデリック(やぐら)が空に突き刺さってる姿に迷わず到着。
まるで海上に浮かぶプラントのようなお姿に感激。
順番待ちもすごい人人人。
これだけデカイと否応にも注目を浴びているようだ。
小さな子供から老夫婦まで幅広い年代がワクワクした顔で順番を待つ。
乗るときにスタッフがカウントしてる数字を見ると4800ちょい。あと2時間くらいあるからまだまだ増えそうな勢い。
船内はまずひたすら階段をあがる…。船内にエレベータは1機しかないそうだ。
デッキに出ると青空の下、デリックがお出迎え。
操縦室の見学
モニタがたくさん。
船体の状況や海上、気象などの情報をそれぞれのオペレーターが的確に処理している。
デカイ船なのに小さい操舵。映画でよく見る丸いやつじゃなかった。自由に触れたのでいじり倒す。
スラスタのマスコン
スラスタとは船の位置制御をするスクリューみたいなやつで船底に6基ある。
採掘中は海上で波・風・海流に流されないようにする重要な役割を担っている。
ヘリポート
ちきゅうはヘリポート完備。
遠洋で長期間の活動が多いので交代人員や物資の輸送にヘリコプターは欠かせない。
地球を掘削するドリルビット
海底の地質によって形状を替えて使う。
先端のイボみたいに見えるのはダイヤモンドで固い岩盤をブチ抜く。硬度の高いダイヤモンドが海底掘削には最適のようだ。ひとつ600万円ほど。
ラボ
海底から掘削した地質サンプルをすぐに解析するために船内に研究設備が整っている。
噴出防止装置(Blow-Out-Preventer:BOP)
海底に設置して掘削中に石油やガスなどが噴出しても大事故にならないように安全弁をつけた装置。ガンダムの強化パーツのようなメカニカルな感じがステキ!
ライザー管
海底4000mに設置する噴出防止装置(BOP)と「ちきゅう」をつなぐパイプ。
長さ27メートル、外径1.2メートル、重さが約27トンもある巨大なドカンみたいなもので
これを何本もつなげて海底へドリルピットを海底に送り込むのだ。
海上プラント
配管だらけで巨大な海上プラントのような船体。
広角レンズでも入りきらないサイズ感。
ちきゅうは、みどころ満載で実に興味深いおとなの社会見学だった。
日々、地球を採掘しているカリスマエンジニア達も今日はみんなスタッフで何千人の見学者を相手にサービス精神満点でした。一般公開は稀だけどチャンスがあったら見に行く価値のある社会見学だった。
お気軽に「ちきゅう」を見たい人は映画「日本沈没」を見ると出演している。劇中ではかなりの活躍っぷりのタレント船なのだ。
いい写真を一杯撮ろうと意気込んでいたのだが…。
あまりにもデカくでなかなかフレームに入らない。
広角レンズでも離れないと全体が撮れないデカさなのだ。これはおしり側からの一枚。
見学した地球深部探査船「ちきゅう」については、JAMSTEC 地球深部探査センターのホームページを見ると詳しく載っている。リアルタイムな情報は CHIKYU 地球深部探査船「ちきゅう」 @Chikyu_JAMSTEC をフォローしよう。
以上で、地球深部探査船『ちきゅう』の調査報告を終了する。