圏央道で 800t 吊り大型クレーンが一晩で橋梁を架設
秋の夜長に何してる?
巨大なクレーンを見に行こうよ!
見学ウエルカムの公開工事を NEXCO 東日本のプレスリリースの記事で見つけた。
一般公開される工事現場は圏央道の東金インターチェンジのそば。圏央道の本線橋となる八幡高架橋の架設工事。
橋梁架設工事の概要は、長さは約35m、重さは 235.6 t もある巨大な橋桁を巨大なクレーンで一晩のうちに繋げてしまう現代の一夜城作戦。
国道 126 号の上に地組ヤードで組み立てた巨大な橋桁を大型の重量運搬台車と最大級の 800t 吊り大型クローラークレーンで KOBELCO SL-13000 で吊上げる架設工事を調査してきました。
800t 吊り大型クレーンの工事現場が一般公開
きょうの工事現場見学は駐車場も完備!
最近は、一般公開される工事現場の見学会の機会が増えて「おとなの社会見学」好きには嬉しい限り。
21:30 くらいに到着するとすでに熱心なオーディエンスがカメラ構えてスタンバイ。
しかし一番多かったのは工事関係者。作業服に安全靴、ヘルメット姿で三脚に一眼レフを構えプロ顔負けのカメラマンに。
宇徳(UTOC)の多軸台車
工事関係者の視線の先には、重量運搬台車!
お台場中央連絡橋の架橋工事(青海・台場クロスウォーク)の工事現場でも活躍していた 宇徳(UTOC)の多軸台車()
デカイ車にデカイ橋桁がのっている。重量約 240t もある橋桁がジリジリと安全に確実に吊られるポジションまで移動していきます。これぞ、縁の下の力持ち!
架設工事の見どころ
架設工事の見どころの見どころのひとつがデカい橋桁が持ち上がる瞬間。
だけど、なかなか吊り上がらない橋桁に観客は寒さに耐えつつじっと待つ…。
別に耐えなくても見学者用の休憩室が準備されていてお菓子や飲み物でおもてなしのご用意がしてあるスバラシイ工事現場見学会。
しかし、この深夜にクレーンを見に来る輩だけあって休憩室は人気薄…。なかなか動き出さない今夜の主役 800t クレーンをじっと見守っているひとばかり。
見守ってた割には、動き出したその瞬間に観客は、動いた!吊ったーー!というより
「ん?浮いた?動いてる?あがってる?」
と地味な反応。
それでも皆、デカイ橋桁が軽々と持ち上がる姿に興奮しつつシャッター切りまくる。
ゆっくり確実に進んでいく。オーライ!オーライ!
ポイントでは、作業員がスタンバイ。オーライ!オーライ!
今夜の主役 800t クローラクレーン
せっかくなので今夜の主役である 800t クローラクレーンの KOBELCO SL-13000 のそばまでいってみるとすごい迫力!
隣にも自走式クレーンがいて重機マニアには感激の光景。
タイヤ式カウンタウェイト
カウンタウェイトとは重り。
クレーンも天秤のように吊り荷の重さと釣合を保つようにする重りをカウンタウェイトと言います。
カウンタウエイトを装着することにより、標準仕様に比べ 2 倍以上の性能を出すことのできるようになります。
タイヤ式カウンタウェイトは、クローラークレーンの外部にウエイト専用の台車を設置してロングマストとブームを接続します。
タイヤ式カウンタウェイトは高い安定度でクローラークレーンの性能を引き上げるとともにクレーン全体の重心位置が旋回中心に近づくため局部的な負荷集中が避けられてます。
いいことだらけのタイヤ式カウンタウェイトですが、設置には走行する路盤の強度や平坦さを確保する必要がある。
大型クレーンのパイロットと操縦席
こんなデカイクレーンでも操作するコクピットは人並み。
右端に見える彼が 800t クレーンを操縦していたエースパイロット。グッドジョブ!
ひとの大きさと比較すると改めて800t クレーンの大きさを感じる。
工事現場見学会の終了
工事現場を自由に眺めるスタイルなので見学会の終了時間は特になかったけど、24 時過ぎに吊り上げ作業が完了したら観客はそれぞれ撤収。
いつのまにか見学場所は、ほぼ作業関係者だけになっていた。
なかなか見られない日常の舞台裏に大満足の現場見学会でした。また、このような現場見学の機会をまってます。
ギャラリーのいなくなった現場でも作業員はまだまだ朝まで作業が続く。
朝までじゃなくて開通まで!
工事の最後までゼロ災害でありますように。今日も一日、ご安全に!