第1空挺団 降下訓練始め 2017
7:30am 北習志野駅に到着。
車庫行きの始発(7:20am)は出発済みで、待っている人はいない。
そこそこ人が並び始めて次発のバスに乗って習志野演習場を目指す。
8:00am 習志野演習場の裏門着。街ち列は、200mくらい。
8:30am 開門。持ち物検査して入場。
正門からの入場組もすでに歩いていたのでどっちからでも同じくらいのなのかも。
場所を選ばなければ最前列も空いてる。寒いせいか人は少なめで最前列は無理だけど10時くらいにきても前の方に座れた感じ。
防寒対策をバッチリのつもりでもめっちゃ寒い。開始前になるとやはり満員だ。
開始までの待ち時間が長く感じる…。が!はじまっちゃうとあっという間!例年とは違った趣向の降下訓練始めを楽しんできた。
降下前訓練展示 10:15
30か所以上の落下装着点検、落下傘の操縦訓練、降着したときの5点接地転回法などの訓練を展示。遠くてよく見えなかったけどゴロンと5点着地してるのはわかった。
5点着地とは衝撃をするときに転がって衝撃を和らげる技術だ。
試験降下員降下 10:30
ダミーハンター3進入!
降下訓練の前に演習場の風の影響を確認するために試験降下員が降下。空挺傘696MI(12傘)を操作しないお任せジャンプで降りてくる。風まかせでジャンプした結果で降下誘導小隊が航空機の誘導要領を決定するのだ。
降下誘導小隊説明 10:33
気象測定のためバルーンを上げて風速、風向をチェックし、目視で視程を確認する。
対空布板を展張してコースと降下ポイントを航空機に知らせる。さらに発煙筒、ミラー、周辺の警戒、降下誘導コールなど任務が多い。例の「コースよし、コースよし、ヨーイ、ヨーイ、ヨーイ、降下!降下!降下!」をしてるのが日本で唯一の降下誘導小隊。失敗すると部隊を全滅しかねない最重要な任務なのだ。
指揮官降下 10:53
指揮官キャリアーが進入!
第1空挺団長の兒玉陸将補が高度4000ft(約1200m)から自由降下。続いて指揮官がバンバン降下する。
藍より蒼き大空に大空に、BGMはもちろん「空の神兵」だ。
着地もお見事!ボス自ら手本を示すことで精鋭無比の第1空挺団の団結が高まるのだ。
最先任上級曹長も同じポイントに降着。技量半端ない。
さらに指揮官キャリアー進入!
教育隊長、最年少隊員、最年長隊員が降下していく。
通科大隊隊長、後方支援隊長、通信中隊長、落下傘整備中隊長などボスたちが勢ぞろいで降下。空挺隊員はボスからルーキーまでみんな飛べる。空挺の名は伊達じゃない。
上空から視察している防衛副大臣の乗ったCH-47には桜星4つのマークが。
防衛副大臣到着 11:11
フランスに出張中の稲田朋美防衛大臣に代わって若宮健嗣防衛副大臣が視察。
防衛大臣だと桜星が5つになる。
各種航空機からの降下 11:16
第1空挺団は、あらゆる航空機から降下できる。精鋭たちは道具を選ばないのだ。
コスモ1番機、現在コースよしそのまま進入。
航空自衛隊入間基地第2輸送航空隊のC-1輸送機から二十歳の隊員が空挺降下。祝成人!
航空自衛隊小牧基地第1輸送航空隊のC-130H。
キャメル4番機、降下!降下!降下!
ルーキーはたった5週間で空挺降下のイロハを叩き込まれ空の神兵へとクラスチェンジするのだ。
ヒトニーサン(12傘)でボンボン降下してくる。
12傘は、フランスのエアルーズ社の空挺傘696MIを藤倉航装がライセンス生産。操縦性がいいけど空中接触すると萎みやすいため間隔をあけて降下する必要がある。
藤倉航装の開発した最新型空挺傘ヒトサンサン(13傘)
13傘は落下傘同士がぶつかっても潰れにくいため両扉連続降下が可能になった。倍の勢いで降下して空がパラシュートだらけ。
ちなみに藤倉航装は、小惑星探査機「はやぶさ」のパラシュートを作った会社。その他にもF-2やF-4が着陸するときドラッグシュートなど自衛隊にはかかせない装備品を製造しているぞ。
55kgの重装備を抱えたパワー系の降下。
衝撃を和らげるため着地前に装備を吊り下げる。
島嶼への降下のときは水上着地に備えて救命胴衣を作動!オレンジ色のが救命胴衣だ。
白色胴衣。積雪時に降下するための服装。雪一面でも目立たないようになっている。
第1空挺団は機動性を活かして北海道から九州まで日本のどこへでも赴くのだ。
上空にはCH-47。風に乗って切ないバラードが聞こえてくる。
ready ready ready execute! execute! execute!
コンバット・コントローラーがCH-47を誘導して米陸軍の特殊部隊がエアボーン!短い間隔で9名の隊員がジャンプする。
降下しているのは降下訓練始めに初参加の第1特殊部隊群 第1大隊「グリーンベレー」。落下傘は丸型のMC-6を使用している。
第一空挺団は日米共同訓練に参加して連携強化を図っている。
陸自の「空の神兵」的なBGMは、グリーンベレーのバラード
ヘリ戦技及びバトラー戦 11:43
空挺部隊同士が戦装置II型(バトラー)を使って陣地をめぐって競い合う。
青組は攻撃ヘリコプターAH-1Sコブラ、紅組はAH-64Dアパッチが火力支援。シン・ゴジラには共に戦ったヘリも今日は敵同士だ!
UH-1から先遣隊。
情報小隊を乗せたUH-1登場!しかしヘリコプターが降着できないぜ…。(っという体)
大丈夫だ、問題ない。降着できなくてもホバリング中にロープを使用してらくらく降下。これがリペリングだ!
お待たせ!CH-47によるスリング輸送。
特科部隊の主要装備、120mm迫撃砲(120モーター)持ってきたよー。
着陸することなく迅速に地上へ卸下できる。なにコレすごいィィィ!
普通科、特科部隊の隊員がファストロープで降下。
エクストラクションロープでするするするする降りてくる。
120モーターの実力を発揮するために速やかにスタンバイ
ヘリボン部隊も降着!主力の戦力が投入された。
30名の隊員がCH-47から飛び出ていく。
120モーター炸裂!敵陣に向けて迫撃。砲撃する隊員、警戒する隊員、弾道計算する隊員、空挺隊員のチーム力が発揮される。
赤組、青組の壮絶な近接戦闘。
UH-1からスナイパー投入!安定しないヘリの上から的確に狙撃する凄腕だ。
第1空挺団が壮絶なバトラー戦を繰り広げている最中、向こうをよーくみると。…。
グリーンベレー記念撮影!(笑)
習武台をめぐるバトラー戦の結果は青組。勝者は第2普通科大隊第6中隊が勝者。
実は、一般観覧席からだと進行がよくわからなかった。
各種航空機からの自由降下 12:01
救難最後の砦、救難スペシャリスト・メディックの自由降下!
百里救難隊のロクマルから3名
救難隊員の落下傘はMC-5。自動で開傘するタイプ。
空挺傘(MC-4)より操縦性に優れピンポイントで目標地点に着陸できる。
第1空挺団の隊員4名が1400mの高さから自由降下。ひぇーーーそのまま落下してる。
空挺傘は米国パラフライト社製のMC-4。
MC-4は所望の高度で開傘できるパラシュートで空高くから目標地点を一気に潜入する高高度降下低高度開傘(HALO)、遠くから隠密に目標地点へ潜入する高高度降下高高度開傘(HAHO)と任務に応じた運用ができる。
最大滑空距離は25kmで習志野から東京駅までいけちゃう。
12傘と違ってフワリと着地。
若宮健嗣防衛副大臣に訓練展示の終了を報告。
格闘訓練展示は遠くて見えないー。今年は、装備品の展示がないためこれにて
状況終了!
ヘリコプターや戦車が登場しまくるど派手な降下訓練始めではなかったけど空挺団の練度の高さをまじまじと見せてくれた。米軍のグリーンベレーが初参加、空自レスキュー隊も自由降下と4種類の落下傘を一度に見れて得した気分。
バトラー戦の状況がよくわからなかったのは「スマホで中継を見てね!」に気がつかなかったせい。ネット中継していたのは来れない人見てね!の他に、会場のみんなもねっ!てことだったようだ。
次回も趣向を凝らした降下訓練始めを楽しみにしてる!
以上で降下訓練始めの調査報告ブログを終了する。