八王子のハイパーレスキュー隊。第9消防方面本部の特殊災害対策車が乗り放題の大展示会

おとなの社会見学

第9消防方面本部ハイパーレスキュー(9HR)の特殊災害対策車

見事な訓練展示をみせてくれた第9消防方面本部のハイパーレスキュー隊。
訓練展示のあとは、さっきまで活躍してた特殊災害対策車や救助機動車両がそのまま展示。

しかも車両に乗り込みOKの満点サービス!
特殊車両の中ではハイパーレスキュー隊員が車両の役割などを詳しく丁寧に説明してくれた。

車体に書いてる 9-xx の数字は第9消防方面本部の車両という意味で2桁のアルファベットは車両種別記号でCS(Chemical Special)とかLS(ladder snorkel)など車両によって決まっている。

特殊災害対策車(9-CS1)

NBC災害に対応できる大型車両。
陽圧機能で車内に放射性物質や毒劇物が侵入しない機構になっている。
扉は分厚く放射線を遮蔽するために水を張れる構造になっている。水は中性子を減速させるからね。
あらゆる側面が水で遮蔽できる構造になっているが唯一、水を張れないのが運転席のガラス。そのため災害時は運転席の窓を鉛板で遮蔽する。

窓が最小限の代わりに車内にはモニタリング装置が備わっている。
運転席も鉛板で前が見えなくなるから車外モニタで運転するそうだ。ナビのバックもみたいなもんだ。
状態を示すLED表示もガス測定、危険区域測定中などNBC災害対策車両っぽい表示から「春の火災予防運動」まで幅広くカバー。

乗車していたハイパーレスキュー隊員がひとりひとりに丁寧に車両の特殊性を説明していて質問にもバッチリ答えてくれた。高性能になってできることが増えるとそれだけ消防士の負担になるのにハイパーレスキュー隊員、曰く「優れた車両でも使うのはひとです。そのための訓練はつらくはありません。」ですって!超クール。

特殊災害対策車(9-CS2)

NBC災害時に迅速な除染作業を行うことを目的とした車両。
現場で除染作業ができる3+1のシャワールームを完備。除染時の汚染空気、汚染水を外部に漏らさない安全設計がされている。ポンプ車や消火栓から送水されることで長時間の稼働ができる。

特殊災害対策車(9-CS3)

(たぶん)世界に1台しかない高踏破偵察車。
ガッシリとした足回りで悪路でも踏破する偵察車で陽圧機能を搭載するとともに車外に分析装置、カメラ、風向風速計を装備してNBC災害の偵察に絶大な能力を発揮する。

車内にあるモニタやコンソールはシンプル。運転席とは完全に遮蔽されている。

車内にあったコンソールで操作する分析装置が伸びてきた。見れるなんてレアすぎる!

10t水槽車(9-SL)

10トンもの水を運ぶことができる水槽車。
ただ水を運ぶだけじゃなくて自ら放水できる放水銃も装備されている。除染車(CS2)が汚染者のシャワーに使う水や災害時の水補給にも活躍が期待できる。

救助車(9-R)

災害現場で救助活動に対処する車両。
ウインチ装置、昇降式照明装置、発電装置など各種救助資器材を積載したマルチな救助車両。

救助用重機(9-TC)

災害時に障害物を除去するための重機。
倒木などで道が塞がってしまって消防車両が通れないときに自分たちで道を開く
消防=消火といったイメージがあったけどハイパーレスキュー隊はまさしく救助のための部隊!災害時の救助活動で想定されるあらゆるケースに対応できる装備と訓練をしている。
こいつの兄貴分は双腕作業機「アスタコ」だ。

3本スティクのシンプルなコントローラを使ってハイパーレスキュー隊員は複雑な動作をする 9-TC を自在に操縦する。

屈折放水塔車(9-LP)

屈折放水塔車は、福島原発の3号機の連続放水してメルトダウンの危機を脱してくれた特別な車両。
ブームを伸ばすと22mの高さから放水できる。遠距離や高所にピンポイントで放水できる抜群の性能。

遠距離大量送水車(9-PS1)

水源から遠くに水を送水するための送水車。
遠くの現場に向けてバンバン水を送り出す。バディはホース延長車(PS2)で必ずチームで出動するそうだ。福島原発では海水を3号機に送り出した立役者。

ホース延長車(9-PS2)

後部にホースを積み込んで最大2kmまでホースを延長できる。なんと走りながらもホースを延長するアクティブな消防車両。福島原発では瓦礫の山で走行できなくて活躍できなかった。そんな現場でホースを延長できたのは放射線の被爆をしながらハイパーレスキュー隊員がホースを手に持ち延長したのだ。

無人走行放水車(ドラゴン)

消防隊員が近寄れないような災害現場に出動して放水をするデュアルファイター。
人が近づけないヤバイ現場でも遠隔操作で活躍する。自ら自分に水を撒いて熱から守る自己冷却機能が付いてる。相棒は障害物を除去してくれるセーバー。

山岳レスキュー

第9消防方面は東京消防で唯一、山岳地帯がある。山間部での遭難や滑落事故などの救助や山林火災など山の事故に備えて山岳レスキューが設置されている。
小回りの効く消防バイクやアルピニストのような装備を扱えるスキルと体力が山岳レスキューには必要だ。消防ヘリとも密に連係をとる特殊なレスキュー隊。
イベント中にも急遽要請があって迅速に出動していった。

ハイパーレスキュー隊員

訓練展示も見事だったけど大量の防護衣やブルーシートを手際よくあっという間に片付けてたチーム力!花見の撤収も抜群に早そうだ。

非常用救急車

車両展示以外にも地震体験や消火器を使った消火体験など充実のラインナップ。
子供たちも積極的に楽しく火災予防に参加していた。
スタンプラリーやはしご車体験登場もあって子供たちはとても楽しそうだった。

たくさんの特殊車両がじっくり見れて満足の一般公開だった。
雨天にも関わらずなかなか盛況でハイパーレスキュー隊に対する関心の高さが伺えた。
また公開をお願いしたい。

ハイパーレスキュー隊は経験を積んだベテランが多いんだが第9消防方面本部のハイパーレスキューは新設だからなのか若くてカッコイイ隊員が多かったぞ。