ブルーインパルスの展示飛行、朝日新聞ヘリが桜シーズンのサクラを台無しにした

ブルーインパルス、朝日新聞ヘリのトラフィックで課目変更

ブルーインパルスが埼玉西武ライオンズ開幕戦の開会式で展示飛行を実施しました。

昨年はコロナの影響で中止されたブルーインパルスの展示飛行。
まだ収束しきっていないコロナ禍で市街地を飛行するにあたって、様々な調整と多くの準備があったことは想像するのに難しくありません。

そんなみんなが楽しみにしていたブルーインパルスの展示飛行を朝日新聞のヘリコプター(JA01AP)が台無しにしました。

ベルーナドームの上空を朝日新聞社のヘリ(JA01AP)がぐるぐると飛行していたためにブルーインパルスの編隊長の判断で展示課目がローパス(航過飛行)に変更されてしまいました。

見ているだけではわかりませんが航空無線を聴いていたファンが怒り心頭。ツイッターで「ブルーインパルス 朝日新聞」で検索するとなかなか炎上してます。

なぜ展示課目が変更されたのか?

一言でいうと安全のため。
ブルーインパルスの展示飛行は万全の安全を確保しておこなわれます。

元ブルーインパルスの飛行班長が言っているように演技する上空に航空機がいること非常に邪魔な存在です。

もし、上昇して回避しなければならない事態が起こったら?
もし、上空のヘリに不具合が発生して降下して不時着するような事態になったら?
(JA01APは過去、取材中に不時着した重大インシデントを起こした機体)

上空に航空機がいると、もしが起こったときに安全が確保できません。

そのためにブルーインパルスの編隊長はスモークを描く課目の中止を決定して上空を航過するだけの飛行に変更しました。

ブルーインパルスの展示飛行

ブルーインパルスの飛行を時系列にしてみました。時間は目安です。

  • 15:27頃
    エアボーン
     ブルーインパルス、入間基地を離陸 
  • 15:28頃
    トラフィックインフォメーション
    ドーム上空 6400 ftにコプターあり、
    コンタクト GCA
  • 15:29頃
    朝日新聞のヘリ
    上空に横田管制下の朝日新聞のヘリ。ヨコタに調整中
  • 15:30頃
    横田管制官
    アルファーパパ、上空はノー・トラフィック、8500ftに上昇せよ。
    横田管制から外れるからレーダーサービスの周波数は東京デパーチャーに変更を提案する。
  • 15:31頃
    5区分
    スタートミッション、デルタ・ダーティー・ローパス、ゴーポジ
  • 15:33頃
    5区分
    フェニックス・ローパス
    朝日新聞のヘリは1マイル 7400ft。どかない
  • 15:34頃
    課目変更
    ヘリがどかなかったら計画どおり、計画変更。
    ヘリが危険なので編隊長はサクラの中止を判断。
  • 15:35頃
    5区分
    リーダーズ・ベネフィット・ローパス
  • 15:36頃
    ローパス許可
    展示できる課目を考え中
    早く決めて→グランドクロスどう?→いいね!
  • 15:37頃
    5区分
    スワン・ローパス
  • 15:38頃
    5区分
    グランドクロス・ローパス
  • 15:39頃
    5区分
    コンプリート・ミッション

ブルーインパルスのNOTAM

ブルーインパルスが展示飛行するときにはNOTAM(ノータム)という航空情報が共有されます。近くにある基地や空港の管制官、航空機のパイロットはこの情報から周囲を飛行するときに注意します。
そのNOTAMがこちら。

ブルーインパルスのNOTAM

書いてあることを要約すると。

WI A RADIUS OF 15KM(8NM) OF 354606N139251E
緯度35.76833 経度139.420 を中心に半径15キロ(8ノーティカルマイル)
ショーセンターはベルーナドーム。

T4 X 6 (MAX)
T4 ブルーインパルスが最大6機が飛行します。

F) 1500FT AMSL G)6000FT AMSL
飛行高度は海抜高度1500ft(457.2m)〜6000ft (1828.8m)

飛行エリアのマップ

ブルーインパルスの飛行エリアをマップにしてみます。
入間基地、横田基地、立川飛行場がぐるっと囲まれたトラフィクが多そうな空域でブルーインパルスに影響のある飛行をしていたのは朝日新聞ヘリ(JA01AP)だけでした。

マップにフライトレーダーから朝日新聞ヘリ(JA01AP)航跡をあわせると──。
ベルーナドームを中心にぐるぐるしてます。
ブルーインパルスの飛行エリア

朝日新聞のヘリコプター(JA01AP)をプレイバック

朝日新聞ヘリの飛行経路はフライトレーダーのプレイバックで 2022年3月25日15:30 を見るとでてきます。ショーセンターのベルーナドームを中心にぐるぐるぐるぐる旋回しているのがわかります。

朝日新聞のヘリはなぜそこにいた?

ブルーインパルスの飛行空域は、ベルーナドームを中心とした半径8マイル、高度 1500ft 〜 6000ft のエリアです。

朝日新聞ヘリ(JA01AP)は8マイル以内で飛行していますが、フライトレーダーによると最低飛行高度は 6100t で制限空域に進入した事実はありませんでした。制限高度よりたった30m上空でもルールとしてはセーフです。

NOTAMは空域ブロックするような強制力はなく航空法にも抵触していません。

「安全な位置から撮影している、航空法に反していない」という朝日新聞の言い分も間違いではありません。

朝日新聞ヘリのフライト

朝日新聞ヘリは、ベルーナドーム上空を横田管制下で飛行していました。

ブルーインパルスのミッション・スタート前に入間管制官より横田アプローチへ調整を依頼。

横田アプローチは即、指示を出しています。

アルファー・パパ、8500ftに上昇せよ。ノー・トラフィックだ。
横田管制から外れるからレーダーサービスの周波数は東京デパーチャーに変更を提案する。提案する!提案する!

とちょっと強めに管制。朝日新聞ヘリは(横田アプローチをイライラさせてたけど)管制には従っていた。

JA01APは言われたとおりに上昇をしたけどフェニックスループの時点で高度 7400ft
フェニックスループが終わった時点でブルーインパルスは課目変更を決断しました。

朝日新聞ヘリは安全な位置から撮影しているのだと思ってるんだろうけど、その安全な位置とは自分たちだけ。ブルーインパルスには安全な位置ではないことを朝日新聞のパイロットに知ってほしい。

できる限りのフライトをみせてくれたブルーインパルス

最後に展示したグランドクロスは、ぶっつけ本番の展示課目。余った時間で少しでも多く楽しんでもらえるようなブルーインパルスの粋な計らいでした。

スワン・ローパスの後に時間あるからなんか飛んで!というブルーコントロールのいつものフリに展示飛行しながらできる課目を考えて飛んでくれました。

瞬時に判断するリーダーとそれに合わせるパイロットたちの技量の高さがなさせる技です。

まとめ

本当はもっと長い時間を、より多くの人がブルーインパルスを見れたハズだった。
ブルーインパルスが桜が満開の季節に大空に咲くサクラと日本一大きなハートを描くハズだった。

朝日新聞社のヘリパイロットとカメラマンの迫和義は自分たちのせいで多くの人が楽しみにしていたブルーインパルスの展示飛行を台無しにしたことを認識しているのだろうか?

きょうの日のために機体整備をしたひと、NOTAMをみて空域をあけた横田基地、東京消防、警視庁航空隊、調布飛行場など

ブルーインパルスの編隊長はフライト中に演技を組み直し、GCA姉さんは朝日新聞ヘリの挙動をモニタ、横田管制官は大声を上げて管制、朝日新聞社のヘリ1機のために皆が迷惑を被りました。

朝日新聞社は「問題はない」という見解らしいが
パイロットとカメラマンの迫和義が台無しにしたのは事実。

あの程度の写真なら邪魔しないでほしい。

朝日新聞のヘリはオリンピックの聖火が到着したときもブルーインパルス展示飛行の邪魔をして問題視されていたのにまた繰り返しだ。

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