青函トンネル 吉岡〜竜飛海底駅の海底を探検
北海道と本州を海底でつないでいる青函トンネル。
青函トンネルウォークとは普段は絶対に歩けない吉岡海底駅から竜飛海底駅をつなぐ約24kmの海底トンネルを歩くイベント。
青函トンネルウォークで海底に存在する鉄道のため地下施設、青函トンネルの記念ポイントなどの海底ワールドを見学してきました。調査報告を写真満載でお届けします。
函館駅に集合
集合場所の函館駅に参加者があつまる。
年齢層は40から50代が多めで子どもは見当たらない。
すでにヘルメットをかぶっている強者たちは最深部ツアーの参加者!?
函館駅に集合して受付をすませると万歩計をもらった。何歩になるのか楽しみ。
朝七時に白鳥号で函館駅を出発。
海面下145m 世界一低い吉岡海底駅
ガタゴト揺られて吉岡海底駅に到着。参加者の車両だけ扉が開いて吉岡海底駅のホームに降りることができます。ホームは超狭くて人がやっと通れる幅しかない。
ホームを降りるとコンクリートに囲まれた無機質な空間がひろがる。ホームを降りて歩いた誘導路を振り返ると奥側に線路が見えて、さらにその向こうには下りホームになる。
吉岡海底駅はひんやり涼しくて快適。
青函トンネルの吉岡定点は海面下145米で世界一低い位置にある鉄道駅。(2014年に廃止駅)
荷物を預けるとトンネルウォークのスタートまで待機。
スタート時間まで吉岡海底駅のアチコチをコーフン気味にうろうろ。どうしたって地下施設は惹かれてしまう。
アート・メモリアルボード 北の画集
青函トンネルを作った送風機
その他にもコンクリート吹き付け機などのいろんな建機が展示。
吉岡海底駅の駅標
絶好の写真撮影ポイント
海底駅は正式には定点とよばれる避難所でトンネル火災などの緊急時に避難するための施設。写真は 1000人ベンチで新幹線を想定して1000人程度の避難者に対応できるように作られている。ベンチのほかに便所・洗面所、更衣室、救護室、連絡詰め所が設置。
青函トンネルウォーク、スタート!
スタート前に興味深い地下施設の写真を撮りまくっていたらいつの間にスタートとしてた。
スタート地点に人の気配がなくなっていてタイムカードを押すと後ろにひとりしかいない(←最後狙いで俺を待っていたっぽい)。 みんなスタスタ歩いて行って写真を撮りながらゆっくりと見学して行こうなひとは誰もいません。
スタート地点のボードを記念撮影。
下り線横取駅
青函トンネル内で一番広い保守・保安基地が横取駅。
この駅はドラえもん海底ワールドでもある。
どこでもドアがあった!?
海底トンネル
トンネルは路面幅2~3m、高さ3~4mで道幅は広く路面は湧き水でしめっぽい
道の脇には川があってけっこうな水が流れている。湧き水が毎秒29tも出てくるそうだ。 それを最深部の排水ポンプでくみ上げているみたい。ポンプが止まったら───。あっという間に水没!
デカイ鉄の扉を抜けるといよいよトンネルっぽくなってきた。
この扉は調量風門といってトンネル内の風を調整する扉。もしトンネル内で火災が発生したときでも避難所(吉岡海底駅と竜飛海底駅は避難場所)に火が吹き込まないようにしている重要な扉である。
海底トンネルの内は蛍光灯が等間隔で点灯。500mごとに設置してある青や緑色の蛍光灯がトンネルを幻想的に照らしている。
ウォーキングしている海底トンネルは電車が通っているトンネルとは30mほど離れている作業坑。青函トンネルを作ったときに物資の運搬などに使ったトンネル。
壁の所々にある Kmプレート。
竜飛海底駅と吉岡海底駅からの距離のプレートがあります。出発したばかりで竜飛はまだまだ 20Km以上も先。
青函トンネルの地震計
歩いていくと地震計が設置してあった。
海底にある青函トンネルは地震が驚異で発生したらすぐに安全に対処できるように青函トンネル両坑口付近・海底部の断層部分及びトンネル施工時に困難を伴った箇所の計6箇所に地震計は設置されている。
連絡誘導路
トンネルの所々に分岐していく道。
これは連絡横坑(連絡誘導路)といわれて青函トンネル(本抗)を何カ所からも掘れるように600m間隔で本坑へ連絡してある。
青函トンネルにはぜんぶで31の連絡横坑があるそうだ。
ようやく中間地点
吉岡海底駅から9kmほど歩くと日本一低い水準点(標高マイナス256.6m)がある。
ここが日本一深い場所にある水準点。
その先には青函トンネルの先進導抗貫通点。
小さなプレートがあっただけど日本が誇る土木技術の歴史的な場所。
さらに進むと北海道と青森の境界点でもある中間点に到達。歩数は現在2万歩!
中間地点の連絡横坑からは線路が見えた。 耳を澄ますと遠くからガタゴトと電車の気配。電車が近づいてくると「ブーーーー」っとけたたましいブザーがトンネル内に鳴り響き電車の接近を知らせます。
目の前を電車が通過するときはドーンと衝撃が。なかなかの迫力。青函トンネル内のレールは振動しないように継ぎ目のない一本もの。
排水設備のものなのか大きな変電設備がズラリと並んでいた。
のこり半分
中間点から先は川の流れがいつの間にか逆になっていてゆるい上り坂と気づく。 この辺りは湿度が高いのか霧っぽく霞がかっていてレンズも曇る。汗もかいてきたし疲労度も徐々にアップ。
地山
っとまたまたみどころだ。まずは,地山。直接,岩盤や岩に触れるところで触ってみる─。ザラザラする粘土っぽい質感? なんとなく地上の土とは違う感じがしたけど気のせいかも。よくわからん。
完成記念タイムカプセル
昭和63年3月13日に埋設された青函トンネルの完成記念タイムカプセル。100年後の2087年に掘り起こす予定です。
タイムカプセルの内容
- 青函建設局職員名簿
- 30Kgレールの置物
- 吉岡鉄道建設所職員推移表
- 牛飲杯
- トラチョッキ
- 光ファイバーケーブル
- 点検ハンマー
- 直視しずみ計
- 他20点以上
残り5km
そして写真は一気に残り5kmに飛ぶ…。なぜってバテた。
週末探検家には20kmを超す距離を一気に歩き倒すのは酷…。
先の見えない幻想的な海底トンネル
竜飛海底駅
辿り着いた調量風門を抜けると竜飛海底駅に到着。
トンネルが広くなり床にはトロッコの軌道跡もしっかり残っている。
ここが海面下140米の竜飛海底ワールド!
竜飛海底ワールド
魚のいない竜宮水族館は閉鎖しているようでした。
世界初の海底公衆電話とジュースの自販機
記念メダル販売機と記念メダル刻印機。
海底で奏でられるアニーローリーとガコンガコンという打刻音が鳴り響きました。
目的のひとつである記念メダル。
JR北海道のメダルは2種類あってどちらも購入。
ぴかぴかの体験坑道
体験坑道駅
最後の追い込み。
トンネルウォーク参加者は竜飛斜坑から階段(1316段)を登って地上を目指します。オツカレならモグラ号(450円)で一気に上がることもできます。
ちなみに体験坑道駅のさらに下に斜坑が延びている。
真っ暗でなにも見えないが地底人の声が聞こえそうなほど不気味な感じ。この先海面下約 240mの位置に排水設備があるそうです。そこから先進導坑が伸びているそう。
やっほー!竜飛ゼロキロポスト。長い道のりでした。
この地点は海面下140mで青函トンネル記念館駅まで778m、ラストスパートである。

青函トンネルウォーク ゴォォール!
ようやく階段を上りきるとゴールは目前。
竜飛斜坑口のゴール地点「青函トンネルウォーク GOAL」の垂れ幕でようやくゴール!
タイムカードを押し込んで完歩!
朝から歩きっぱなしの約5時間で歩いた歩数は3万歩ちょい。
青函トンネル記念館
地上に出るとバスがスタンバイして近くのホテル竜飛まで連れてってくれる。
が、乗車前にもうひとつのミッション。
10分待ってとお願いして近くにある青函トンネル記念館まで記念メダルを買いに行ってきます。非常に足取りは重いで急いで青函トンネル記念館に急ぎます。
入って館内で記念メダルを購入。青函トンネル記念館の記念メダルも2種類。
竜飛海底駅と青函トンネル記念館の記念メダルをどちらもゲット!ウレシイ!
ホテル竜飛
みなさんお待たせでした。
バスで3分ほどの場所にあるホテル竜飛へ連れて行ってもらいます。ホテル竜飛で遅めの昼食。弁当を頂く。ビールも迷わず購入してカンパーイ。ビール飲んですべてのミッションがコンプ。
ここで青函トンネル完歩証明書を貰いました。あっという間に弁当を平らげて風呂に入る。汗を流してリフレッシュしました。
青函トンネルウォークまとめ
海底トンネルを歩いて北海道から青森まで渡るという貴重な体験で二度と見れない光景を撮影できました。トンネルの内部を歩いたことで建設の大変さがすこしわかった気がします。
吉岡海底駅はこのあと休止駅となり使われないまま2014年に廃止駅、竜飛海底駅も2014年に廃止となった。現在は北海道新幹線の保守・避難施設として使われています。
現在では青函トンネル記念館からの体験坑道の見学のみ可能のようです。