海上自衛隊の潜水艦の種類を見分けるノウハウ!?
海上自衛隊の潜水艦を国内で唯一、間近にみることができる広島県呉市の『アレイからすこじま』にいってきた。呉には潜水艦隊の第1潜水隊群があってなかなか見る機会がない潜水艦がたくさん停泊しているらしい。
第1潜水隊群
潜水艦桟橋には昔、荷下ろしに使っていたトロッコの軌条
潜水艦が停泊してるっていっても2、3隻かな?っと思ってたんだけど
うようよ浮いてました。
見えるだけで1、2、3、4…8隻?
海上自衛隊は16隻の潜水艦を所有しているので半数を一度に見れたことになる。
現在の潜水艦は「はるしお型」「おやしお型」「そうりゅう型」の3タイプ。(※はるしお型は2017年退役)
はるしお型 < おやしお型 < そうりゅう型の順に新しく「そうりゅう型」は世界最大級のシステムが備わっている潜水艦だ。ネットで見分けかたを探してみたけどはっきり書いてないしよくわからない。
そこで写真を凝視してみると…。わかった!
海上自衛隊の潜水艦を
みわけるポイント
おやしお型(左側)とはるしお型(右側)を
見分けるポイント
- おやしお型(左側)は飛び出してるとこがデコボコに見えて台形っぽい。
はるしお型(右側)はツルンとしててまっすぐに伸びてる。 - はるしお型(右側)は横の線が長い(右横にみえる黒い線のこと)
- 船体の形状が葉巻型と涙滴型。
おやしお型が葉巻型ではるしお型が涙滴型。潜水艦の頭のほうをよーくみると右側は丸くて涙の形に見えるよね?
最新の潜水艦[そうりゅう型」のポイント
- ひとめでわかるX型の舵。(他の潜水艦は十字型だ)
- 潜水艦全体がデコボコしたタイルで覆われてる。
おやしお型はセイルのとこだけだったけど、そうりゅう型は全体に貼られてる。
このデコボコしたのは遮音パネルで音を遮断して海中で発見されるのを防ぐのだ。 - セイルの根元が滑らかになってる。これにより静粛性が向上しているようだ。
- .頭が帽子をかぶってる風にみえる。
潜水艦の製造メーカー
潜水艦は川崎造船神戸工場と三菱重工業神戸造船所で順番に建造している。川崎造船のホームページでオススメのページがある。川崎造船の潜水艦では潜水艦の原理とか歴史。最新の技術などがわかりやすく解説されてるぞ。
潜水艦艦隊をそばで見れて大満足。
潜水艦を間近に見たいなら『アレイからすこじま』にGO!近くに無料駐車場もあるので観光アクセスもいい感じ。
護衛艦の日曜一般公開
もうひとつの目的は海上自衛隊 呉地方隊の護衛艦の日曜一般公開だ。
GWのこともあり開始時間前から続々と見学者が集まってくる。
今日は写真右の3515「練習艦やまぎり」が見学できる。
76mm速射砲
練習艦といっても一線で活躍した護衛艦が転用されているので装備は護衛艦のまんま。
中距離をカバーする武器(76mm速射砲)で航空機やミサイルを撃ち落とす。射程距離は16300m。どんだけ飛ぶだよ。
アスロック対潜魚雷
潜水艦をソナーで索敵して攻撃するウェポン。
ロケットで飛んでいって目標手前で着水。魚雷となってターゲットを目指すのだ。ロケットで飛んでくので水中を進むより射程距離の延長と到達時間の短縮となった。
ハープーンミサイル
右のがハープーンミサイル(SSM)といって敵の艦艇向け。全天候型で111kmも飛んでいく。
左側は魚雷。さっきのアスロックのロケットなしなのかな。
シースパロー
艦対空ミサイルで空からの攻撃するジェット機の驚異から艦艇を守るための武器だ。
海上自衛官へ質問
「練習艦やまぎり」の見学のときには海上自衛官が要所で説明してくれてた。
せっかくなので質問をしてみたぞ。
Q:これらの武器は輸入しているのか?
A:いや。日本でライセンス生産している。日本製鋼所が生産した。
Q:なぜ船舶の色がみんなグレーなのだ?
A:敵に発見されにくいように視認性を悪くしていためだ。グレーは遠くからだと見えにくい。
潜水艦が黒いのも同じ理由で潜水中に航空機から発見されにくいようにしている。
見学中にトイレを借りてみた。
なんと艦長が立入禁止の奥にあるトイレに連れていってくれた。トイレは豪華でもなく質素でもなく普通。真水は大切なのでトイレの水は海水を使っているそうだ。
自衛隊とは馴染みが無いために見学前はとっつきにくいイメージがあったが意外にもソフトな応対。
一般公開などの機会に自衛隊を知る意味で参加してみるといいだろう。
一般公開の後は海上自衛隊呉史料館 「てつのくじら館」も見学。てつのくじらでけぇ。
この潜水艦はゆうしお型で「あきしお」。ゆうしお型はおやしお型の前モデル