トランクルームの先駆『江戸橋倉庫ビル』(三菱倉庫株式会社本社ビル)が解体

近代建築 / 近代化遺産

江戸橋倉庫ビル

江戸橋倉庫ビルは1930(昭和5)年に竣工した建物。
個性的な外観で屋上のファンネル、船首を思わせる曲線など船体を感じさせるデザインで東京都選定歴史的建造物に指定されているビル。
今でこそ当たり前になったけどトランクルームの先駆け的存在。

1930(昭和5)年竣工から約80年にわたって日本橋川の景観だったけど老朽化により解体。外観だけ残したハリボテ方式で解体・保存されて「日本橋ダイヤビルディング」として生まれ変わる。

三菱は歴史ある八重洲ビルや三菱1号館などの文化的に価値がある建築でも構わずぶっ壊してハリボテを作りあげる建築好きにとっては残念な存在。

外観はほんとステキ。設計した当時の三菱倉庫建築課はセンスいい。
江戸橋倉庫ビルは解体が進んでいて周囲はフェンスで囲われていた。隙間から覗き込むと地下はスカスカ状態。高いフェンスじゃないから写真はまあまあ撮れる。

江戸橋からみると川から荷揚げしていた名残っぽいところがみえる。

個性的な棟屋。ビルでいちばん高いとこで誇らしくいられるのはこれで最後。

側面にひと窓だけベランダ仕様。

窓の配置も整然としていて美しい。アーチ型の鉄扉もステキだな。

船から荷揚げた荷物はここから運ばれたのかな。
中はフェンスで見れなかった。

おっと、作業車が入るときに中が見えた。倉庫らしくぶっとい柱がちらりと見えて。

江戸橋倉庫ビルの解体は着々と進んでいるようだった。
写真を撮っていると警備をしていたおじさんが「みんな無くなると思ってるみたいだけど江戸橋倉庫ビルはなくならないよ。」と日本橋ダイヤビルディングの完成イメージを印刷した紙をわざわざ持ってきてくれた。ありがとう。

なくならならないのはよかった。でもハリボテには興味がないんだ。完成イメージ図からは船に見えない。
今もフェンスに囲われて船をイメージした姿には見えない。もっと早く観に来とけばよかった。

東京では歴史のある建築物が続々と姿を消していく。
いろんな事情があるとは思うがレトロ感溢れる個性的な建物を壊しては同じような味気ない高層ビルをニョキニョキ作っていく今の建築はつまらない。

レトロ建築はいつ取り壊れれるかわからない。
何十年の歴史ある建築もあっという間にフェンスで囲われて重機で壊されていく。
気になる建物があったらすぐ見学に行こう。素敵な写真が撮れたら自慢してほしい。

 

江戸橋倉庫ビル諸元

 

東京レトロ建築さんぽ
エクスナレッジ

東京レトロな建築を丁寧に解説した1冊。
解説を読んでから建築を観に行くと見えなかった一面も見えてくる。