飛行開発実験団の異機種編隊 岐阜基地航空祭
岐阜県各務原市の航空自衛隊 岐阜基地で航空祭が開催。
岐阜基地の飛行開発実験団は航空機、またはミサイル等の航空装備品に対する試験等を実施する航空自衛隊唯一の部隊。いろんな機種の航空機を運用しているため岐阜基地航空祭でしかできない異機種大編隊が見どころ。
── だったんだけど、天気予報通りの雨で飛行プログラムが色々と変更。
異機種大編隊は編隊構成が縮小された残念。それでも岐阜基地っぽさのある楽しい航空祭を報告します。
開門
三柿野駅には 7:30amくらいに到着。天気のせいか電車は全然混んでなかった。
岐阜基地の北門はそこそこ並んでいたけど今年は全然空いているようだ。開門予定時刻を繰り上げて8: 00amくらいに開門。
ゲートが開くと同時にデカいカメラとレンズを抱えた男たちが最前列目指して猛ダッシュ。あんたらなら福男になれるよ。
地上展示
まず地上展示。色違いのF-2がたくさん。
カラーリングが違うF-2は試作機『XF-2』といって単座(XF-2A)、複座(XF-2B)が生産されてる。
XF-2の1号機 (501)
格納庫にはXF-2の1号機 (501)。
白ベースに赤のカラーリングが鋭敏な感じ。コスモゼロみたいでかっけー。
エプロンにはXF-2の3号機(101)。白ベースに赤と青。
主翼の上下でカラーリングが違っていて下部は派手に真っ赤!
理由はスピン試験用機で上面と下面が異なったカラーリングにしてすることで状態を観察しやすくしているそうだ。後ろを飛んでいるのは天気を調べにいった T-4。よろしく頼む。
XF-2の4号機(63-8102)
こちらは、上面が青で下面が白。
F-2本来の色っぽいけど、よく見ると上面の青は量産機の洋上迷彩じゃないのが注目ポイント。
カラーパターンが違う XF-2 は岐阜基地でしか見れないから F-2 好きなら何度も見にくる価値あり!
救難教育隊
小牧基地から救難教育隊が登場。U-125AとUH-60Jがそろってフライバイ。
着陸して午後の訓練飛行(救難展示)までスタンバイ。
航空機たちのテイクオフ
展示飛行の開始。T-7 (プロペラ練習機)から続々と離陸滑走してテイクオフ。
XF-2はビューンと迫力のある離陸。ギャラリーから近い距離だったからビリビリと空気が震えるのがわかります。このF-2パイロットのTACネームは『モミオ』。心に残るTACネームだ。
続いてF-15イーグル。あ、後席のパイロットがこっちみてる。
F-4ファントムは轟音とともにテイクオフ。
XF-2の3号機(63-8101)は颯爽と離陸したと思ったら…。
ギュィィーンって急上昇。アフターバーナーでハイレートクライム。とても高機動な機体だ。
パイロットのテクニックもあるだろうけど、あんなに速いのにキビキビした動きに観客も釘付け。他の基地でもF-2の機動飛行を何度も見てるけど岐阜基地飛実団のF-2の飛びっぷりが派手に見えたのは機体のカラーリングのせいだけではなさそうだ。
マルチロール機のF-2がT-7(プロペラ練習機)と並んでフライト。低速なプロペラ機に合わせてジェット戦闘機が飛べるのはスゴイ!抜群の機動性能。
しかも、コクピットをアップにすると…。パイロット同士で目が合ってるじゃん。そんなに近いのかよ。
空中給油デモフライト
小牧基地第1輸送航空隊のKC-767による空中給油デモフライト。すげー、ハリウッド映画みたい。
KC-767は空中を飛んだままF-15、F-2に給油しちゃう空中給油機。KC-767はボーイング767を改造して空中給油・輸送できる日本で唯一、運用している機体。
戦闘機は空中給油できることで基地に戻らなくても行動の幅が広がる。
航空機たちの着陸
展示飛行が終えた機体が戻ってきた。
ステキなことに、T-7を先頭にT-4、F-4、F-15、XF-2B、XF-2Aと並んでタキシーウェイに帰ってきた。
異機種のパレードに観客も大喜び。パイロットも手を振ってそれに応える。楽しいなぁ。
オレを忘れてないか?
まだ空にいるKC-767が派手なフライトを披露。まるで伊達五郎(ファントム無頼)が操縦しているようなマニューバー。旅客機ベースな機体で見せつける展示飛行に観客も、おーおーすげーと魅了されてた。
フライトを終えると水しぶきをあげながらスマートに着陸。
C-1FTBの展示飛行
試作1号機C-1FTB(フライト・テスト・ベッド)の展示飛行。
C-1唯一のシルバーモデルでユニコーンのような角が生えてる。これはデータを収集するためのプローブ。KC-767に負けてらんないと派手に旋回。
リアハッチも開けてみせるサービス・フライト。
次は8の字旋回〜!しませんでしたね。本日、会場が一番笑ったとこ。
XF-2の3号機(63-8101)の展示飛行
XF-2の3号機(101)、ひと際目立った機体で雨でも関係ないと派手に飛び回る。
F-2の高い旋回性能を見せつけてくれた。
ただ、もうちょっと近くで背中を見せて欲しかった。
第402飛行隊のC-130H
小牧基地から参加した第402飛行隊のC-130H。
C-130Hは数百メートルあれば着陸できちゃうし、
滑走路じゃなくても離着陸できちゃう世界最高の輸送機。
T-7Jrによる曲技
T-7Jr による曲技飛行は大人気。
30分のアクロバット演技の後はチーム全員で記念撮影会。
ちいさい姉弟が交代で写真を撮ってたから一緒に写真を撮ってあげたんだけどうまく撮れてたかな。
救難教育隊の救難展示
だんだんと雨が強くなってくるなか小牧基地の救難教育隊が救難展示の開始。U-125AとUH-60Jが救助に向かう。
U-125Aが救助者を見つけるとUH-60Jがすぐさま登場。
メディックがあっという間に降下して救助。担架で吊り上げと抱えての救助の2タイプの救助を披露してくれた。U-125Aはぐるぐる旋回したのみ。車輪を出して救助物資の投下がなかったのが残念だ。
天候偵察の結果
T-4が天候偵察をしてきた結果…。展示飛行は中止で地上滑走に。
エプロン前でパイロットが観客に申し訳なさそうに手を振る。
展示飛行の中止は残念だったけどパイロットの方が残念そうだった。
ド派手に飛んでいた XF-263-8101)も帰ってきた。スゴイ展示だったよ!
F-15Jイーグル近代化改修計画
このF-15J(12-8928) をよーくみるとキャノピーの前に突起がついてる。
これは IRST(Intfi Red Search and Track):前方赤外線捜索追尾装置といってF-15J近代化改修計画の装置。この装置を付けるとステルス機も見つけちゃうとか!?
外来機の帰投
岐阜基地航空祭のプログラムはこれで終了。
雨も酷くなっていき観客が続々と帰っていく中、外来機の帰投。
小松基地のU-125A、UH-60J、KC-767が帰っていく。
C-130Hハリキューズも小牧基地へRTB。
デカい機体をブンブン降ってバイバイフライト。ありがとー。
高射隊も黙々とペトリオットシステムの後片付け。
日頃の訓練の成果だろうが大雨の中でも普通に手際よく撤収していく。
ペトリオットがトレーラーにトランスフォームした姿を始めてみた。
こちらはレーダー装置。
雨模様の一日だったが、精一杯楽しませてくれた航空自衛官に感謝。会場アナウンスも楽しかった。
それではグッデイ。
戦闘機のミサイルがずらり 飛行開発実験団の地上展示編に続きます。
岐阜航空祭のBGM
鉄板のLADY GAGA、AKB48の他にはカオスな選曲で航空祭を盛り上げた。なかなかの選曲センス!?
- Carly Rae Jepsen - Call Me Maybe
- Boom Boom Satellites: Upside Down
- BOOM BOOM SATELLITES - What Goes Round Comes Around