総額表示の義務化で価格表示のデザインを調査報告
2021年4月から開始される総額表示の義務化。
この総額表示の義務化とは、財務省が商品の価格表示をお客さんが支払う金額(総額)での表示を国が義務として定めたことです。
金額の表示は、店頭の値札、棚札、チラシ、カタログ、広告など価格表示がある媒体ならどれでも対象です。
価格表示のデザインによって、消費者に商品が高い・安いのイメージがつくことは少なくありません。お店にとっては、売れるか売れないを左右する重要な要素です。
総額表示の価格デザイン
総額表示についての決まりごとは、お客さんが支払う総額が書いてあることです。
総額が表示してあれば税抜き価格を併記したり、税込みを強調してもデザインは自由。まずは、定番の価格デザインを紹介します。
¥シンプル
¥だけで価格表示したシンプルでお客さんもわかりやすいデザインです。
価格がちょうどすぎるとはじめは、+消費者税?と考えられがちですが、値札=総額の意識が浸透したときに一番良い表示です。
円シンプル
円で価格表示したデザイン。
店名が日本語、もしくは “和” な雰囲気を提供する店舗で使われることが多いです。
税の文字を表示しないと余白スペースも増えデザイン的にはいい感じです。
(税込)と表示
パッと見るだけで総額とわかるため無難な価格表示のデザインです。
今はまだ税込み、税抜き価格が混在しているので消費者にとって安心なプライス表示がこちら。
税抜き価格(¥)あり
なんだか急にスーパーマーケット感が出てきます。1円でも安い商品が売れる薄利多売なスーパーなどで多くみられる価格表示。安さを強調できますがスペースを多くとってしまうのが難点です。
この総額表示は、雰囲気を大切にしているレストランやバーには似合いません。
有名店の総額表示デザイン
メジャーなお店の総額表示のデザインはどうなっているんだろ?
- ¥ or 円のどっち?
- 税込をアピール?
- 細かく丁寧な価格表示?
- やっぱり税抜を併記して割高感を少なく?
デザイン的なことに着目して、いくつかの公式ホームページを調査してみました。
調査結果は、お店によってバラバラ!
それぞれの思惑が見え隠れする総額表示でした。あなたのお店の総額表示デザインの参考!?にしてみてください。
ユニクロ
シンプルに価格だけを表示していています。商品名と価格には、コントラストがないためにすっきりとした統一感のあるデザインです。フォントはありそうでないデザインで可読性の高さを感じます。
価格フォント: Uniqlo Pro(オリジナルフォント!?)
マクドナルド
価格だけを表示したデザインになっています。
フォントのウエイトを太くすることで価格を強調しています。¥マークを小さくすることでさらに目立たせています。
価格フォント: Speedee
無印良品
消費税込と表示しています。価格を大きくして、前後に余白を設けることで価格をさりげなく見やすくしています。
イオン
税抜価格を大きく表示して税込を併記したお買い得さをアピールするスタンダートなデザイン。税込 小数点第2位まで表示しているのはレア。スーパー業界は、安さのイメージが大切なので税抜価格を目立たせるデザインが多いです。
CoCo壱番屋
円(税込)、値段が大きく書いてあって価格がみやすくなっているデザイン。
価格フォント:Robot
吉野家
最初に税抜、カッコ書きで税込価格を表示している。
情報が多いためにちょっとくどい。価格の端数のきりが悪いので安いイメージを受けない!?
総額表示デザインのまとめ考
業態にもよるけど(税込)を併記するのが今の主流。
支払う金額が一目でわかるので消費者にとってフレンドリーな価格表示だと思う。今は、金額だけだとさらに消費税取られちゃうのか不安感がある。
弱点としてはメニューなど多くの価格を表示する媒体だと(税込)の文字だらけになって税込税込とうるさく感じるしデザイン的にもダサい。
価格表示=総額の意識が浸透してくれば(税込)の文字は不要になるので総額表示の義務化を機会に価格だけ表示にしてみるものいいかもしれません。
総額表示とはちょっと違うけど各業態の価格表示をみて感じたのは、
¥と円の使い分けが意外とちゃんとしてた。
カタカナ(洋)のイメージ企業は¥、ひらがな(和)のイメージ企業だと円を使っていた。今まで気にしたことなかったけど業界によって示し合わせたかのように同じなことも。
中には、¥も円も使わない意識の高いお店もあったりして比較するとなかなか面白かった。
結論、
税込、税抜、¥、円といろいろなデザインがあるけどお店の雰囲気にあったデザインにするのが一番!
